eラーニング専門家資格から広がる世界 「eラーニングプロフェショナル資格」取得者インタビュー Vol.7

このコーナーでは、eラーニングプロフェッショナル資格(eLP資格)を取得された方が、どのような活躍をされているかをご紹介いたします。

連載7回目の今回は、企業単位でeLP資格取得を進めてくださっているエスエイティーティー株式会社の皆様にお話しを伺いました。

上)星野忠明氏(執行役員・開発事業部統括)左下)菅野早苗氏(開発事業部・グループ長)、右下)石塚哲暁氏(開発事業部)
上)星野忠明氏(執行役員・開発事業部統括)
左下)菅野早苗氏(開発事業部・グループ長)、右下)石塚哲暁氏(開発事業部)
eラーニングのプロ集団は、会社組織でeLP資格を取得

総合的な教育機関、駿台グループのICTを支える企業、エスエイティーティー株式会社。教育のICT化にいち早く取り組む同社では、積極的に社員へのeLP資格取得を進めている。時代に先駆けeラーニングの資格を社内で浸透させ、資格取得者はホームページ上に名前が掲載される。資格取得を企業の戦略の一つと位置付ける執行役員の星野様を中心に話を伺った。

会社の沿革をお聞かせ下さい。

(星野氏)
エスエスティーティー株式会社は、幼稚園から大学までの一般教育、また専門学校を加えた総合的な教育機関、駿台グループでICT技術を推進する役割を担っています。最近では海外校も含めて、サービス支援を行なっています。
具体的には、ビッグデータを活用した形で、先生方に生徒の偏差値状況からの進学に対する受験アドバイスを行なう裏方のシステム開発を提供しています。
同時にグループ内で培ったノウハウをもとに、外販のお客さまに対しても各種ICTサービスも提供しています。代表的なものとしては、eラーニングです。LMS(学習管理システム)をはじめとするシステムの提供はもとより、コンテンツ制作など、お客様の教育事業に関わるサービス提供のお手伝いをさせていただいています。
LMSについては、標準的なサービスを提供するだけではなく、お客さまの事業に併せてのカスタマイズや運用保守、運用を円滑に行なうためのトレーニングまで行なっています。

「eLP資格制度」への会社としてのお取り組みについてお聞かせ下さい

(星野氏)
まず、日本でeラーニングが普及する際に、我々としては「標準化」に重点を置きました。SCORM(eラーニングにおける共通化のための標準規格)などの規格をきちん理解し、それに合わせたシステムなり、コンテンツを提供していくことが不可欠と考えたので、eLCの資格取得コースで知識について客観的に学び、資格を取得させています。資格取得者は開発部がメインで、主要メンバーには会社負担で資格を取得してもらっています。

社員の反響はいかがでしたでしょうか?

(星野氏)
お客様への提案には、資格を取得する際の知識が有効に活用できていると思います。また、名刺にも資格取得の認証マークが入っていますので、お客様への信頼にもつながっているようです。

実際に昨年、eLPベーシックを取得した石塚さんはいかがですか?

(石塚氏)
eLPベーシックは、昨年受験して合格しました。
eラーニングのシステムを開発として携わることはあるのですが、もっとeラーニングを俯瞰的に学べればと思い受講しました。よかった点は、教育に関する知識を幅広く学べた点です。業務上は当然システム面に目が行きますが、やりがいを促す学習方法や、効率的な学習プログラムなどについて学べたことは、開発者としても新たな視点を持つことができたと思います。今後は、SCORM技術者の資格を取得したいと考えています。

石塚さんの上長にもあたる菅野さんはいかがでしょうか?

(菅野氏)
お客様の多くは、以前から活用していたコンテンツ(SCORM規格)を今後も有効活用したいと考えていらっしゃいます。そのためにはシステム面だけでなく、コンテンツ面のことも理解しておかなければなりません。
技術者は、開発をする中で知識は得られていくのですが、基本となる考え方などを幅広く勉強しておく必要があると思っています。そのベースとなる知識が得られるSCORM技術者資格は、eラーニングシステムに携わる人間に取得するように社内で推奨します。

日本イーラーニングコンソシアムや、資格制度へのご要望はありますか?

(星野氏)
ICT教育(主にeラーニング)業界の中で、先頭で引っ張って行くのがeLC、の役目であると思うので、将来の指針を、ユーザーに対しても、ベンダーに対しても、あらゆる形で発信してゆく団体であって欲しいと思っています。今まで以上に発信力にプラスして影響力を大きくしていただければと思っています。

会社として、「あれができます」「これもできます」は、いくらでも言える話です。しかし、eLPのような資格は、試験をクリアしたり、課題をクリアすることによって担保される資格ですので、客観的に目に見える形で示せることはありがたいと思っています。ですから弊社では、資格取得者はホームページ上でも発表していて、弊社がeラーニングのプロ集団であることを広く認識してもらっています。

資格に関しての要望としては、時代とともに、それに合わせた形で進化し続けて欲しいと思っています。

認証取得(https://satt.jp/company/certified.html

(文献:菊野 ひとし

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