eラーニング専門家資格から広がる世界 「eラーニングプロフェショナル資格」取得者インタビュー Vol.3

このコーナーでは、eラーニングプロフェッショナル資格(eLP資格)を取得された方が、どのような活躍をされているかをご紹介いたします。

資格取得者プロフィール

サムトータル・システムズ株式会社

サムトータル・システムズ株式会社 田中寧氏

田中 寧

取得資格:『SCORM技術者』

サムトータル・システムズ株式会社
インプリメンテーション・ソリューション・アーキテクト

前職にてサムトータル・システムズの前身であるDocent社のLMSのシステム設計、プラグラム開発、導入、オーサリングツールの開発などを担当。サムトータル・システムズでは、Global向け10万ユーザの大規模から国内向け数百ユーザの小規模LMS/タレントマネジメントシステムの導入を担当。Globalプロジェクトでは、米国、英国、フランス、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、香港などの地域を担当。
20年以上にわたり多数の新規LMS/TM導入プロジェクトやLMS/TMの移行プロジェクトを担当。現在は、ソリューションアーキテクトとして営業職をする一方、インプリメンテーションコンサルタントとしてシステム導入のコンサルタントを担当中。
SCORM技術者、Project Management Professionalの資格を保有。

「SCORMは現在においても、プラットフォーム・ベンダーもコンテンツ作成者も知るべき技術」

(株)サムトータル・システムズは全世界で約3500企業、4500万人のユーザーを有するeラーニングプラットフォームベンダーである。同社で営業職と技術職を兼務する田中寧氏は、10年以上前にSCORM技術者の資格を取得する。コンテンツとプラットフォーム間の相互運用を担保するSCORMはeラーニングの標準規格であり、今も商談や技術サポートの場で役立ち続けているという。SCORM技術者の資格がビジネスの現場でどう役立っているのか、田中氏に伺った。

保有しているeLP(eラーニングプロフェッショナル)資格を教えてください。

SCORM技術者です。
*SCORMは、Sharable Content Object Reference Modelの略で、アメリカの国防省系の標準化団体ADLが制定。
eラーニング用語集「SCORM」

なぜ、SCORM技術者の資格を取得したのですか?

資格取得当時の10年前、SCORMという規格は日々のビジネスの中で耳にしていた訳ですけど、どういう規格なのか、またその規格に則ったコンテンツはどうやって作られているか、どういう仕組みなのかをより詳細に理解するために資格を取りました。

受講された感想はいかがですか?

今まで曖昧だったSCORM内での処理を、より詳細に理解することができました。特にSCORMの特性を知ることはその後の仕事に大変役立ちました。例えばSCORM内のインタラクションデータがどのデータを溜め、そのデータは自社のプラットフォームではどのように見えるのか? さらにオーサリングツール(コンテンツをつくるためのソフトウェア)で作成した時に、どのようなインタラクションデータの持ち方をするのか解析できるようになりました。

資格はビジネスの現場で役立ちましたか?

我々のようなプラットフォームベンダーは、コンテンツを作成するという作業を実際には行っていません。ただし、いろいろなツールで作成されたSCORMコンテンツをLMS上で動かすにあたり、相互運用で問題が発生することがありました。その際に、先ほど話したようにSCORMの詳細な技術知識は、問題解決に不可欠です。SCORMのコンテンツの作り方が問題なのか、自社のプラットフォームが取得したデータを誤って保存しているのか、そういった問題点の切り分けや探り出し方を、SCORM技術者の資格を得るプロセスで習得しました。
ただ、10年前は相互運用でいろいろと不具合もありましたが、ここ数年は非常に安定しています。オーサリングツールのSCORM書き出し精度が上がったことも要因かもしれません。

コンテンツについても、お客さまからどうやって作るのか? という質問を多くいただきます。その際、SCORMやxAPI(SCORMの次世代標準規格)のメリットを説明しています。SCORMという規格があることで、詳細な進捗データや回答履歴が取れることや、我々のプラットフォームでも、将来別のプラットフォームに移行した際にも、SCORMに準拠していれば、資産であるeラーニングコンテンツが無駄になること無く動くことを説明しています。
SCORMは標準規格なので、準拠した運用をすれば、前述したようにA社でもB社でも弊社のプラットフォームでも同じように動きます。ここ1、2年で複数社、他社のプラットフォームから私共のプラットフォームへのリプレイスを行いましたが、その際もSCORMの知識は役立ちました。

SCORM技術者の資格はお客さまへの信頼になりましたか?

昨今、プラットフォームを利用しているお客様のSCORM, xAPIの認知度は高くなっていますので、そのようなお客様は移行の話をした時に、「これはSCORMだからどこでも動くよね?」と確認されます。
その一方で、全くシステムを導入された事が無いお客様もいらっしゃいます。そういう方には、我々れのプラットフォームはこのように動きます、と説明をしますが、どういうコンテンツを作成したら、どのように動くか、と説明することも重要です。SCORMで作るのか、xAPIで作るのか、ビデオファイルか、パワーポイントか、PDFか、選択肢はいろいろありますし、ニーズによっても違います。ただ、詳細に説明すると行きつく先は、SCORMか、xAPIになる事が多くあります。その際にもSCORM技術者資格を持っている事は、お客様への信頼につながります。それに、コンテンツ作成についての知識が豊富にある事も大きなメリットとなっています。

これから資格を取得される方へ何かアドバイスはありますか?

SCORMの資格は、定量的に自分の技量をアピールできる数少ないeラーニング系の資格だと思います。営業の場だけでなく、業務の場でも数多く活用する事ができるので、自分のキャリアアップにつながると思います。
SCORMの技術は10年経っても陳腐化していません。コンテンツをつくる側も、プラットフォームを提供する側も、eラーニングを学ぶ上でのベーシックな知識だと思います。ここを理解しておくと新しい技術(xAPI)へ移行しても応用が利くと思います。
さらにプラットフォームの移行を考えるお客さまと商談になる時、SCORMは頻繁に出てくる言葉ですので、営業という立場で言うと、知っておくというより、むしろ知るべき技術だと思います。

今後、eラーニングをどう展開されようと考えていますか?

COVID19の時代において、eラーニングは社会基盤を支える一つになりました。今後は、VRやARなどの先端技術がよりこのテレワークの時代において、不可欠になってくる未来がすぐそこに来ています。LMSのプラットフォーマーとしてはそういった最先端な技術、AIを含むテクノロジーのトレンドなどを常に視野に入れながら営業活動をすることが必要だと考えております。

(文献:菊野 ひとし

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