eLP「eラーニングROI分析」コースのご案内

本コースはeLP資格を取得するための教育プログラムの1つです。
(マネージャー、エキスパート、コンサルタント 対象コース)
資格取得の詳細については、eLP資格制度のご案内をご覧ください。

※資格取得をお考えでない方でも、本コースの内容について学習したい方にご参加いただけます。
※PC環境、モバイル環境のどちらでもご受講いただけます。

コース概要

eラーニングのROI(Return-On-Investment/費用対効果)分析は、eラーニングの価値を、教育レベルではなくビジネス・レベルで評価し、組織マネジメントへのインパクトの度合いを客観的にアピールするために必要な技法です。

ROI分析を本当に意味のあるものにするためには、評価ビジョンの共有、評価プランの策定、評価データの収集と分析、そして評価ビジョンに即した評価レ ポートの作成と提言など、プロセスに関する基礎知識に加え、評価に対する肯定的で公平な態度が不可欠です。

本セミナーでは、ROI分析の概念と価値を考えることからスタートし、基本的なROI分析の手法を紹介した上で、具体的な事例をもとにROI分析の活用方法について考えます。

学習対象者

  • マネージャー、エキスパート、コンサルタント資格取得を目指す方
  • eラーニング導入プロジェクトをマネジメント或いはコンサルティングする方
  • すでに導入したeラーニングコースの評価とそのインパクトをレポートする方
  • eラーニングコースの品質評価の技法に興味のある方

ゴール目標

  • eラーニングにおけるROI分析とは何か例をあげて説明することができる。
  • 基本的なROI分析の手法を示すことができる。
  • ROI分析レポートをどのように活用すべきか、ビジョンを示すことができる。

プログラム

<WORK1>「ROIの現状分析」ROIは活用されているのか?

ROI分析はしたいけれど……/ROI分析に対するイメージ/ROI分析の文化があるか?/よくある否定的見解とは/ 悪い結果は喜ぶべきもの/評価の原則を確認しよう!/評価者に必要な5つのスキル

<WORK2>「評価の基礎知識」評価のレベルを考える

評価に関する哲学/評価のタイミングを考える/IDプロセスモデルで考えると/形成的評価と総括的評価/評価には2つの視点がある/Kirkpatrickの4段階評価/評価のレベルを考える

LEVEL 1:Reaction(反応)/LEVEL 2:Learning(学習)/LEVEL 3:Behavior(行動)/LEVEL 4:Results(結果) 評価作業の3ステップ/評価作業の前に確認すること

<WORK3>「ROIの基礎知識」5段階評価とインタンジブル・ベネフィット

5段階目のレベルとは?/Jack Phillipsの5段階評価/ROIって、なに?/ROIの計算のしかたは?/管理者研修の評価指標は?/ 評価担当者の大事な仕事は/評価者にはどんな能力が必要/評価にICTを使うメリット

<WORK4>「ROI分析プロセス」4つのステージで考える

プロセスの最初に考えること/J.フィリップスのモデル/ROIプロセスのステージ1-4/ROIプロセスモデルの概要/評価レポートのサンプル/データコレクション・プラン/なんのための評価プロセスか/評価の留意点

<WORK5>「ROIのメリット/デメリット」分析結果を活かすには?

ROI分析への期待と不安/期待する主なメリットとは/不安になる主なデメリット/分析結果を活用する/ 学習者はこう感じている!/しかしマネジャーの方は……/研修の成果に期待しない理由/マネジャーを仲間にする法

<WORK6>「ケーススタディ」ROI分析の実践

会議スキル研修のROI分析/まずクライアントの現状分析/経営層の『評価』への期待/研修プログラムの学習目標/ 研修プログラム概要(2日コース)/プログラムデザインの特長/ROI分析の4ステップ/データコレクション・プラン/ レベル1-4の記入例/フォローアップ・アンケート/ROIの計算式/研修プログラムのコストは? データコレクションの項目/会議コストの方程式/研修前の会議コストは?/研修後の会議コストは?  コスト削減分はどれくらい?/便益の総額算出に必要な数字/研修プログラムの便益計算法/さて、いよいよROIを計算!/ ROIの計算結果は?/成功といえるROIの値は?/インタンジブルベネフィット/もう一度報告の要点を確認!

【修了課題】以下のいずれかのテーマについて、A4 2枚程度にまとめて提出すること。

1)例題として与えられたケースのROI分析を行うこと。また、分析作業を通じて把握した課題点と、その解決案について説明すること
2)自組織においてROI分析を行いたい学習テーマをあげ、実施計画を作成すること。また、想定される課題点について説明すること。

【合否判定基準】

以下の3項目についてそれぞれ3点以上を取得することで合格とします。
ROI分析の基本的なプロセスを踏んでいること。(5点満点)
ROI分析の基本的な手法を活用していること。(5点満点)
ROI分析を実施する価値を把握していること。(5点満点)

講師

寺田 佳子 

インストラクショナルデザイナー。㈱IDコンサルティング代表取締役。(株)ジェイ・キャスト執行役員。
デジタルラーニング・コンソーシアム副会長。ATD会員。教育システム情報学会会員。熊本大学大学院教授システム学専攻非常勤講師。
日本大学生産工学部創生デザイン学科講師。

【プロフィール】

インストラクショナルデザイン、ICTを活用した人材育成・組織改革のコンサルティングのほか、リーダーシップ・マネジメント、コミュニケーション・スキル、プレゼンテーション・スキルの講師としても活躍。

文部科学省委託専修学校教育重点支援プラン『eラーニングコーディネータ育成』講師などの国内事業のほか、JICA情報技術分野課題別支援委員、JICA-NETインストラクショナルデザインセミナー講師、JICA SMASSE Program(ケニア高等学校教員トレーニング研修)講師、Project for Institutional Capacity Development of the Civil Service Training Centre(ガーナ国家公務員研修センター機能強化プロジェクト)講師等、海外での実績も豊富。

『学ぶ気・やる気を育てる技術』(日本能率協会)、W・リー著『インストラクショナルデザイン入門』(東京電機大学出版会)、『OECD 高等教育におけるeラーニング‐国際事例の評価と戦略‐』(東京電機大学出版会)ほか、著書・共訳書多数。月刊誌『人材教育(現Learning Design)』(日本能率協会マネジメントセンター)で「インストラクショナルデザイナーYoshikoがゆく」、「寺田佳子の学びのキセキ」、月刊誌『経営実務』(JA農業協同組合)で「学ぶ・教えるを考えるインストラクショナルデザイン」ほか多数連載中。

インストラクショナルデザインの中でもとくに評価技術が専門で、eLPセミナーでは、4段階評価の生みの親、故Don Kirkpatrick、ROI評価の世界的権威Jack Phillipsから直接学んだ評価技法を、分かりやすく、具体的に解説します。

学習方法

本コースはeラーニングによる学習です。
コース終了後に課題を提出いただき、合格すると本コースの修了証を発行いたします。(修了証有効期間は発行日から3年間です)

予想学習時間

約6時間(修了課題作成時間を含む)

コーディネーター

デジタルラーニング・コンソーシアム eLP研修委員会

受講費用

一般:26,200円 DLC会員:21,000円

 

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