SCORMとは

SCORM(Shareable Content Object Reference Model)は、eラーニングのプラットフォームとコンテンツの標準規格です。アメリカの国防省系の標準化団体ADL (Advanced Distributed Learning Initiative) が制定しています。eラーニングでは、通常のWebサイトのようにHTMLにより画面を表示するだけでなく、演習問題の表示・正誤判定・採点、学習時間・演習解答習得状況などのログ取得を行う必要があります。これらの機能は通常のWeb技術、つまり、CGIやJavaなどを使えば実現可能で、教材を一塊のWebアプリケーションプログラムとして作りこんでしまうことも可能です。しかし、このような教材は別のサイトへの移植は非常に困難です。

このような問題点を解決するためにWBTを構成する際に、各教材に共通の機能と教材ごとに固有の機能を分離し、共通部分をLMS(Learning Management System)、固有の部分を教材コンテンツとしてとして開発する、という発想が出てきます。LMSとコンテンツが分離していれば、コンテンツ部分だけを開発の対象とすれば良く、異なるLMSに載せることも簡単に行えます。

LMSとコンテンツを分離するということは、両者間のインターフェースややり取りするデータの形式を規定するということです。SCORMはこのようなLMSとコンテンツの間のインターフェースやデータ形式を規定した標準規格です。

SCORM技術者資格制度概要

SCORM技術者とは

SCORM技術者とは、代表的なeラーニングの標準規格であるSCORM規格に関する問題解決能力を有する者をいい、その知識やスキル、経験について確認する目的で付与されるのが、SCORM技術者資格です。このSCORM技術者資格は、特定非営利活動法人日本イーラーニングコンソシアム(以下、eLC)が認定します。

eLCでは、「eラーニング・プロフェッショナル(eLP)資格制度」の認定を行っており、SCORM技術者資格は、eラーニング・プロフェッショナル資格の7つの職種のうちの1つに位置づけられています。
 

SCORM技術者資格を取得するメリット

SCORM規格は、eラーニングのコンテンツとプラットフォーム(LMS)との間のインターフェースを規定するものであり、SCORM規格に準拠したプラットフォームとコンテンツの間には相互運用性が確立しています。言い換えれば、SCORM規格に準拠したプラットフォームとコンテンツであれば、どこの製品でも動作するということになります。

SCORM技術者資格は、このプラットフォームとコンテンツの相互インターフェース、つまりSCORM規格に関する知識・スキルを問うものであり、SCORM技術者資格を取得することで、以下の効果が期待できます。

「知識・スキル証明」
他者に対してSCORM規格に関する専門性を証明することができるようになります。資格認定後は、名刺への資格名称および認定マークのロゴを記載できるようになります。

「スキルアップ」
SCORM技術者資格試験では、体系的な知識や実践的な問題解決力を問いますので、資格取得を通じてSCORM規格に関するスキルアップが期待できます。

「ネットワークの拡大」
資格認定後は、SCORM技術者資格保有者による『SCORM技術者コミュニティ』に参加することができ、人的なネットワークを広げることができるとともに、実践的な問題解決ノウハウを継続的に収集できます。

「SCORMコンテンツ認証申請資格」
SCORMコンテンツ認証登録申請を行うことができます。
(ただし、SCORMコンテンツ認証には、申請企業の登録が別途必要です。)

SCORM技術者のスキル領域

SCORM技術者には、SCORM規格に対する基本知識から発生した問題への対処法まで幅広い知識・スキルが求められます。また、SCORM規格にはさまざまなバージョンがありますが、SCORM技術者資格で扱うバージョンは、SCORM1.2およびSCORM2004を中心にすべてのバージョンを包含します。
SCORM技術者の具体的なスキル領域は、こちらをご参照ください。

SCORM技術者資格を取得するためには

SCORM技術者資格を取得するためには、下記の要件を満たす必要があります。
1)SCORM技術者資格試験に合格すること
2)eLPベーシックに合格すること(eラーニング)
3)上記1)、2)に合格した後、eLCに所定の手続きに従って資格申請をすること

「資格取得費用」
SCORM技術者資格費用は下記のとおりです。
 
■eLC会員:受験料24,200円(消費税込10%)・申請料15,800円(消費税込10%)
 (試験参加のみの場合は、受講料は免除されます。)
■一般:受験料31,900円(消費税込10%)・申請料15,800円(消費税込10%)
※申請料は、試験に合格した後にお支払いいただきます。
 
※別途「eLPベーシック」の資格取得が必須となります。
受講費用:一般57,700円(消費税込10%) eLC会員42,000円(消費税込10%)


「資格認定期間」
SCORM技術者の資格有効期間は認定から1年間です。その後は1年ごとに更新申請が必要です。
更新費用は1回 22,000円(消費税込10%)です。

「資格申込から資格取得・資格更新の流れ」
資格申込から資格取得・資格更新の詳細については下記をご参照ください。

「資格試験実施スケジュール」
SCORM技術者資格試験は、一年に2回行います。日程等の詳細は、eLCよりホームページにてお知らせいたします。

「SCORM技術者資格試験の受験条件」
・テキストおよび講習会の映像による事前学習が必要です。(過去に実施した講習会を収録した映像です。)
・eLPベーシック資格を保有していることが必要です。
 ※未取得の場合は、eLPベーシック・eラーニングコースにて取得をしてください。

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SCORM技術者資格制度に関するお問い合わせ先
 ご不明な点や意見についてはお問い合わせフォームよりご連絡ください。
 

テキストダウンロード

 ・以下のテキストはSCORM技術者資格を取得するために必要な資料です。
・各自ダウンロードをして学習をしてください。
・資格取得試験は、スキルセットに基づいて出題されます。
・各テキストはスキルセットの大項目1-4に対応しています。
・大項目5は一般的な内容ですので特にテキストは用意しておりません。
名称 内容 試験時参照可否(※)
SCORM技術者講習会テキスト SCORM技術者資格試験・講習会のテキストです。
 
×
SCORM1.2 日本語版
概要
ランタイム環境
コンテンツアグリゲーションモデル
SCORM1.2の仕様書です。
仕様の詳細はこちらをご参照ください。
事例に見るSCORM相互運用性向上のための応用技術 SCORM1.2に準拠したコンテンツ、プラットフォームを開発・運用する際に、発生しがちな問題および解決方法に関する事例集です。 ×
SCORM2004 3rdEdtion 日本語版
概要
ランタイム環境
コンテンツアグリゲーションモデル
シーケンシングナビゲーション
SCORM2004の仕様書です。
仕様の詳細はこちらをご参照ください。
SCORM2004解説書 SCORM2004のしくみや動作の解説書です。
SCORM2004のポイントについて解説しています。特にシーケンシングのしくみやプロセスについて詳しく解説しています。
×
SCORM2004コンテンツ作成ガイド SCORM2004のコンテンツ作成のためのガイドブックです。
SCORM2004コンテンツ作成のポイントや、SCORM1.2からSCORM2004コンテンツのポーテーションなどについて解説しています。
×
SCORM問題解決事例集 SCORM2004に準拠したコンテンツ、プラットフォームを開発・運用する際に、発生しがちな問題および解決方法に関する事例集です。 ×
(参考)SCORM Test Suite解説書 日本語版 SCORM Test Suiteは、SCORMコンテンツおよびプラットフォームの動作テストをするためのツールです。本書は、このTest Suiteの内容や使用方法について解説しています。
※SCORM2004の対応バージョンは最新ではありません。
×
「SCORM技術者資格」制度規約 「SCORM技術者資格」制度についての規約を説明しています。 ×
SCORM技術者試験例題 SCORM技術者資格試験の例題を説明しています。 ×
※SCORM1.2およびSCORM2004の各仕様書については、技術者資格取得試験の際に参照可能です。
試験の際に参照用に配布いたします。

SCORM技術者講習会映像

過去に実施した講習会を収録した映像です。

1-01 SCORM技術者制度の成り立ち・制度概要 
https://www.youtube.com/watch?v=b4RnfTDB9nY

1-02 SCORM1.2規格の見方
その1
https://www.youtube.com/watch?v=a1XFvHjkH2M
その2
https://www.youtube.com/watch?v=XIvdV-yuRvA
その3
https://www.youtube.com/watch?v=MRK5uYIbnJE
その4
https://www.youtube.com/watch?v=fe08F7bR_zk
その5
https://www.youtube.com/watch?v=oXi_zuQ413M

1-03 相互運用性問題の解決(SCORM1.2)
https://www.youtube.com/watch?v=sWTymTFHFX8

1-04 eラーニングにおける標準化
https://www.youtube.com/watch?v=gpxNRWpLtwI

1-05 SCORM1.2適合コンテンツの検証  
https://www.youtube.com/watch?v=aIVaBTFkZcE

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2-01 SCORM2004規格概要(その1)
https://www.youtube.com/watch?v=FppIP9-Ru8w

2-02 SCORM2004規格概要(その2)
https://www.youtube.com/watch?v=mAEF4dcDTHM

2-03 SCORM2004規格概要(その3)
https://www.youtube.com/watch?v=7RL872m6BbY

2-04 SCORM2004サンプルコンテンツ(その1)
https://www.youtube.com/watch?v=KIiGr7bkL8s

2-05 SCORM2004サンプルコンテンツ(その2)
https://www.youtube.com/watch?v=YCHlWX32JQw

2-06 SCORM2004サンプルコンテンツ(その3)
https://www.youtube.com/watch?v=tg89RWKgmkA

2-07 相互運用性問題の解決(その1)
https://www.youtube.com/watch?v=1Uuj09gVOTc

2-08 相互運用性問題の解決(その2)
https://www.youtube.com/watch?v=YQQ7ZvGjQLw

2-09 SCORM2004適合コンテンツの検証
https://www.youtube.com/watch?v=GdhU1BGp8WM

2-10 SCORM技術者資格制度/コンテンツ認証制度
https://www.youtube.com/watch?v=hZfmLLKFHz4

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3-01 SCORM技術者講習会「テキストについての横断的な説明」
https://www.youtube.com/watch?v=4Zr5xlUs1as

3-02 SCORM技術者講習会「試験問題ケーススタディ(その1)」
https://www.youtube.com/watch?v=p2-zLGqLgEA

3-03 SCORM技術者講習会「試験問題ケーススタディ(その2)」
https://www.youtube.com/watch?v=MGbs5A6ck38

SCORM3-04 技術者講習会「SCORM技術者制度・規約の説明」
https://www.youtube.com/watch?v=TvvxUIiPd_M

SCORM技術者一覧

認定されているSCORM技術者の一覧です。

SCORM適合LMS

SCORMに適合しているLMS(Learning Management System)の一覧です。

SCORM適合コンテンツ

SCORMに適合しているコンテンツの一覧です。

SCORM関連各種ダウンロード

SCORM関連の各種ダウンロードができます。

外部リンク

AENサイト

SCORM技術者コミュニティ

SCORM技術者の方だけが見られるコンテンツです。

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